博士とWillがまあ何とかお互いの気持ちを認め合ったとして、食人を耐える意味合いでのキスまでしか博士はできなくて、博士にキスされるたびに、Willはこれは愛情のキスか、食べる承前としての行為か分からなくて、博士にとっては食べる=対象に対する関心度と言うのは理解してるので、自分を食べたいと思う博士の気持ちは痛いほど分かる、でも自分は博士に美味しく料理されて食べられたいと言うところまでは行ってない(寝るのは別にいいかとは思ってるけど、自分から押し倒す気はまだちょっとない)。博士は博士で、Willを食べたい気持ちはバリバリなんだけど、食べたらWillがいなくなっちゃう、Willのいない世界とかもう考えられない!でも食べたい・・・って言うジレンマでじれじれ悩む。死なない程度に食べてもいいなって思うけど、それをWillが望んでないこと、望むように仕向ける卑怯さをWillに使いたくない博士のWillに対する愛情、と言う辺りで、さらにもだもだ。で、ある時Willが事故か犯罪の結果かで、全身重傷の火傷みたいな状態になって、生きてるし命はまあこのままなら助かるだろうけど、端から見てる分には「・・・いや死なせてやった方が」って言う状態。博士は当然一瞬も視線をそらさずにじっとWillの傍にいるんだけど、Willが、「こういう自分を覚えていてもらいたくない」って言って、「以前の僕のままでみんなの記憶に残りたい」って言うので、博士はWillを病院から連れ出して、優しく殺して、そして食べる。全部食べる。骨すら残さず、全部食べる。痛み止めとかまあ色々入ってるので、それを抜くのにしばらく生きたまま放置しなきゃで、苦しむWillを今すぐ楽にしたいって思いながら、でも眉ひとつ動かさずWillをずっと見てる博士。博士に見守られて、苦痛にまみれながらも、とりあえず優しく殺されるために生かされて、それから殺してもらえるWill。愛する対象が消失してしまったことで、色々と心を病む博士。愛する人がいない、愛する人を食べてしまったことの後悔、その行為自体の強烈な甘美感、あんな美味しい料理は一生食べられないと言う絶望、だったら殺すのも無駄だな、と言う無気力、諸々。博士は世界から消息を断ってしまう。Alanaが、さすがにほんとにどこかでWillと心中でもしたかって思って安心して姿を現して数年後、博士復活。あの笑顔でAlanaの首を掻き切って、「Willは私の中にいる。彼はどこにもいかない。彼はもうずっと私と一緒なんだ」って言う博士。絶望の果てで、そういうことに思い至って、はっちゃけて元に戻った模様。と言う妄想をしてた。
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