DNT楊さんは、仕事の時間が減ってしまい、仕方なくコンビニでバイト始めるんだけど、慣れない接客と意外と多い作業の量にあたふたして、周囲に助けられつつ(店長のキャゼルヌ先輩と、年下で、楊さんより1月先にバイト始めたアッテン)、何とか業務をこなす日々。そんなところに、何やら短期の仕事でここらに来ることが多くなったらしいガタイのいいにーちゃんたちの群れ。割りとガヤガヤお店の中で騒がしい彼ら。マナーは悪くないんだけど、体が大きいので存在で店内と他のお客さんたちをつい圧してしまう。うーん注意するには微妙とキャゼルヌ店長も様子見してたところに、ある日存在が輝かしい美丈夫が彼らとともに入店し、彼らに小声で、「さっさと入って静かに動いてさっさと出ろ、全員がいっぺんには入るな」とか言って、にーちゃんたちの様子を見守ってる。いつもより存在感薄く買い物を済ませて、大きな体を縮めるようにして出て行く全員。立ち去る時に、わざわざお店の外から、中の楊さんに向かって会釈をして行く美丈夫。翌々日くらいに、彼とにーちゃんたちふたりのみでやって来て、手分けしてメモを片手に明らかに大人数(いつも来る人数分くらい)の買い物を手早く済ませ、量が多いので、会計も袋詰めもてんやわんやの楊さん(アッテンも手伝ってくれました)に向かって、「どうぞゆっくりやって下さい。量が多くてすみません」ってすっごく爽やか笑顔で言う美丈夫。他ふたりは買い物かご置いて、すでに外にいる。大量の袋をにっこり軽々持ち上げて、「いつもウチのやつらが大人数でお騒がせしてすいません」って、すべてが許される笑顔で立ち去る。以降も、まれーにまだ全員で来ることもあるけど、大体は数人が全員分を手分けして買って行くことが増えて、店内圧が大分マシになる。美丈夫は、来るたび爽やか笑顔で去って行く。しかも忙しいと見ると、混雑が済むまで外で待ってたりして。気遣いのできる人だなあと思う楊さん。で、どうやら短期の仕事が終わったらしく、次第に買い物の量が減り、ある日美丈夫ひとりでやって来て、長い間お騒がせしましたみたいなことを買い物しながら言って来る。「店長が、売り上げにご協力ありがとうございましたって言ってましたよ、残念だなあ(苦笑)」って楊さんが言ったら、「ええ、私も残念です」って、何だか意味ありげに楊さんを見つめてから去る。後日、「こちらでも仕事が定期的に入るので、支所を作りましてね」って、以前の1/3くらいの人数で来るようになるとかそういう。そして美丈夫の名を知り、お気に入りの飲み物を知り、必ず買うお弁当を知り、お気に入りのおでんの具とあんまんが好きと言うのを知る頃、店員と客と言う線を越えて、映画館デートなどするふたり。あ、映画館のチケットはそのコンビニで事前に買いました。
|