今更思ったんだけど、オルフェウスの窓で、イザークの関わる女性と言うのが、まあユリウスはともかくとして、生活のために女給をする義理妹、さらに劣悪な環境で父親に売られた後娼婦になる少女(後の妻)、周囲の男食いまくり奔放でイザークをただもてあそぶ金持ちの女性、イザークの元生徒で自らの意思で看護婦になった金持ちの娘、まあ、女性の背景がドラマティックな方がドラマになりやすい、イザークが朴念仁の音楽以外ポンコツタイプだから、女性側からドラマを作って行くことになる、と言うことにせよ、この、徹底的に社会下層の女性ばかりを出してると言うのは、ロシア革命に繋がるこの作品では当然の流れだったんだよなと今になって思う。そして、戦争に行った後でイザークが指が動かなくなる、クラウスも強制収容所にいた後遺症で指が動かなくなる、と言うのは対比なんだなこれ。そして恐らく、ユリウスと言う、少年の振りを強制された主人公女性を特別にする演出だろうけど、基本的に他の女性は強姦されたり利用されたり、身持ちの悪さで性格悪く描かれたり、真っ当に幸せになった女性っているのか?え?みたいな。ユリウスも守られまくった設定の上で、最後はああだしな。悲劇の物語なので、あらゆる人生が悲劇に終わるのは当然として、まあ何か、今になって突然物語を思い返して、なんて話だよおorzと思った、と言う話。池田理代子すげえ。
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