ヒルダさんは女性で、弁も立つし、その分きちんと勉強してる人だから、あの状況では他の貴族から、女なんかに勉強させて無駄もいいところとか、父君は相当謗られてたろうし、あの穏やかさだからいちいち反論もせずにはいはいって受け流してたろうし、それがヒルダさん本人の耳に入らないわけもなくて(面と向かって言う輩も当然いたろう)、それに対して言い返さない父君を恨むよりも、穏やかに盾にはなって、自分が学ぶことには一切妨害を入れさせなかった父親の、そういう毅さと言うのを娘として認めてたと思うし。あの様子だと、面白半分に言い寄る男は無視してたろうし、お見合い話とかも断ってたろうし、そういうので他の貴族から嫌われてたとかありそうだよね。どれだけ勉強しても、ヒルダさん的にはそれを活かせる場は与えられずに、その間にラインハルトさまが現れて、きちんとヒルダさんの言うことに耳を傾けてくれた上に、自分を秘書として召し上げてくれて、しかもそうしながら自分に性的な近寄り方は一切しないと言う、ある意味女性が働く場としては最高じゃないか。女がつまらないと言うことではないだろうけど、女と言うだけで侮られると言うのに、ヒルダさんみたいな人が不愉快になってなかったわけはないので、その辺も、父子の間ではかなりあけすけに話をしてたんじゃないかなあ。今の状況のこういうところはこうした方がいいとか、あの誰それ氏はちょっとなあみたいな。マリンドルフ伯は、多分他の貴族と、密な付き合いはしてなかったろうし、保身のために自分の主義に反することをすると言うようなことも避けてたろうから、ちょっと距離を置いて、腐った貴族どものことがよく見えたんじゃないかなと。ヒルダさんは、明らかにアンネローゼさま(やその他の貴族の子女)の対比キャラだけど、色々考えると、だからと言ってアンネローゼさまが百%不幸だとも言えないよね。人生色々。
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