最後の30PくらいでいきなりBLで、上中下巻読み進めて来てこれは驚く。半田はゴダンだなあ。かと言って合田がキリコかと言われたらちょっと違う。硬さの何かから滲み出る色気とか官能性と言うのが、吉川御大と共通するかなと思う。しかし、男同士のアレコレを、親愛なんてものにくるまず、真っ直ぐ欲情と言い切る潔さはさすが。こういう、異性愛者と言う自認で生きて来た男が同性に対して愛情らしきものを抱く、と言うのは、同性愛と言うことではなく、人間はその程度に曖昧なものだ、と言うことで、別に同性愛小説にする必要はないと思う。異性愛同性愛をきっぱり分けることに、何かこう、もうちょっとあやふやにしておきたい派としては、むしろこういうのの方があー分かるわー的な何かそういう。
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