仔也、ああいう性格だから、親戚とか知り合いの男性が肩車してやろうって抱き上げられても何となくリラックスできずに視界を楽しむ余裕もなくて、それでも礼儀正しいのだけは一人前だから、楽しかったですありがとうございますってちゃんとお礼を言って、なので富永は絶対肩車したろうし、一人もしたろうし、特に一人にはどこかで血が繋がってる、自分の遺伝子まるっと同じKの血筋だと言うので、父親とまでは行かなくてもそれに近いような気持ちで、あー高いーこんなに背が高いんだーって視界を心から楽しんだろうなあと思った。譲介はそういう機会がなくて、TETSUが、オレがもうちっと若くて元気なら肩車くらい、父親らしいこともしてやれたんだがなとか、何かの時にぽろっとこぼしたのを、この人、僕に対して父親だと思ってるのか・・・って新鮮に驚くとかそういうの。
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