赫奕と、キリコ無視の与太妄想。畳む。
フィアナが死んで、キリコもまた一緒にカプセルに入って、ロッチナに宇宙に送り出される。
失意の父親を置いて、カプセルを見守る旅に出るテイタニア。
(テイタニアは、キリコよりもフィアナに、同類としてより強く魅かれてて、キリコへは、このフィアナが愛している男、と言う関心がある)
キリコが目覚めたと聞いて、同じくカプセルを追い始めるシャッコ。
途中でテイタニアに追いついて、後ろからついて行く形で同道することになるシャッコ。
夜にはキリコとフィアナについて語り合うふたり。
生身のキリコをほとんど知らず、ロッチナからの伝聞と残された文書だけで知ってるテイタニアが聞く、シャッコの知る、生身のキリコとフィアナ。伝説ではない、人間としてのふたり。
それが、自分の知っているふたりとは少し違って、そして自分が対峙したふたりのことを、お返しのように語るテイタニア。
特に反論もせず、自分の知らない間のふたりの話に、黙って耳を傾けるシャッコ。
必要なメンテがほとんどできず、連れ戻そうと追って来た教団の面々とやり合うことになるテイタニア。
味方するつもりはなかったけど、行きがかり上、テイタニアを援護する形になるシャッコ。
追っ手は何とかするけど、メンテも、傷ついた体ももうどうしようもないテイタニアに、ヌルゲラントへ行こうと言うシャッコ。
テダヤなら何か手立てがあるかもしれないと、そう思っただけ。
キリコを想うシャッコと、フィアナを想うテイタニア、そういう形で、迂遠に関わり合うふたり。
ヌルゲランとでは、神の子が生まれると言うので騒ぎになってて、テイタニアは落ち着けない。
一応応急処置はして、今すぐどうこうはないけど、近いうちに危ない状態になるのは明らか。
「無理に連れて来て悪かったな」
「おまえのせいじゃない。思いやりには感謝している」
手を加えられた民であることが明らかなテイタニアは、テダヤは黙って受け入れるけど、当然ながらあんまり歓迎はされてない。
神の子が生まれて、裁定が始まる。
神の子であるにせよ、それを殺すと言うのに納得はできないシャッコ。それを口にはできない。
「・・・おまえが、思った通りすべきではないのか。私をここに連れて来たように。わざわざ、カプセルを追ったように」
衰弱し始めてるテイタニアに心中を見透かされてそう言われて、迷うシャッコ。
「おまえのキリコも、そうして生きた」
そこまで言われて、神の子を救う決心をするシャッコ。自分が養い親になると名乗り出て、ヌルゲラント全土から反対される。
テダヤは何も言わず、ただうなずいて、おまえの好きにするがいいと示すだけ。
神の子を連れて、弱ったテイタニアと一緒にヌルゲラントを出て行くシャッコ。
「(死んだら)どこに埋めて欲しい?」
「・・・どこか、あのふたりのカプセルが見える場所がいい」
カプセルをまた追い始めるシャッコたち。
カプセルを見つけ、空を見上げて、神の子と一緒にシャッコに抱かれて息絶えるテイタニア。
「私を埋めたら、そこに花を植えてくれ。そうすれば、そこに私がいると分かるし、花が咲いていれば、誰も踏み荒らしはしまい」
言われた通りにするシャッコ。
テイタニアを後に残して、またカプセルを追って、神の子と一緒に立ち去るシャッコ。
とか言う、赫奕も幻影も完全否定の妄想。終わり。