ああっああっ、ゴールデンボーイ、エロい。だんだん吉川御大っぽくなって来た。恥辱とか憎悪とか、すごくペキリです、と言うかよったんです。キングのこの、原文だとまた違うんだろうけど、静かにこちらを追い詰める感。サイコパス学者に、理詰めの振りで部屋の隅に追い詰められて、すべてに同意するしかない感。日常と非日常の境目の曖昧さ、ゆえの恐怖、まったく境遇の違う老人と少年の、まるで腰の辺りがくっついた、別れることのできない双子みたいな何か、精神の共犯者っぷり。エロい。この少年についての両親の見解とか、当然ながらそんなことに息子が足突っ込んでるとは思わない両親の、だからこそ恐ろしく物悲しい息子に対する見解(それはただちに、彼ら自身の評価へも繋がる)。まったくもって過剰な装飾も演出もないのに、ものすごい精神のローラーコースターで、やっぱこの人すげえ。個人的には後味の悪さもサイコーと言うのが自分の趣味。老人を舐めくさって、それを後悔する少年とか、なまじ健全に育てられてる少年の方の狂気の様がよりエグい。悪夢を通して行う、強姦の共同作業。これは完全にふたりがそうできるならそうするだろうけれども(性愛ではなく支配欲の顕れとして)、できないので女性をそこに置くと言う、ふたりで別々に自分のベッドで寝てて、少年は夢精し、老人もできたならそうなったろうけどねって言う。ええええええ。BLじゃん。BLじゃん。映画を見直そう。映画も小説と結末同じだったっけ?どうだったっけ?(多分小説を先に読んだと思うけど、覚えてない)
|