あっちこっちの紙に呪文やらその類いのまじないとか薬の調合とかを書いて放置してるので、いざ必要な時に探すところから始まるので永遠に話の進まない魔術師ヤンさんの物語。ある日森で捨て子のユリアンを拾い、ユリアンが頑張ってヤンさん宅をきれいにして、魔術やら呪文やら薬草の調合やらを全部まとめて整理してくれた! いやあありがたいなあおまえはなんていい子なんだって思ってたら、ヤンさんに頼まれた薬草を探しに出た先でカリンちゃんと出会って恋に落ちてしまい、「僕、カリンと一緒に暮らしたいんです!」と言うユリアンを当然ながら引き止められず、幸せにおなりと送り出すヤンさん。そして部屋がまたカオスになり始めた頃、何かやたら美形の男がやって来て、カリンの血は繋がってるけど家族ではない父親とかよく分からないことを言ってシェーンコップって名乗る。「結婚するから近くに住むな!できるだけ遠くへ行けと言われましてね」とか言い、とりあえず義父同士と言うのでヤンさんに挨拶をと寄ったとか言う。で、ヤンさん宅の惨状を目にして、お茶も出せない状態(っつかヤンさん家事やらないし)なので、失礼って自分でお茶を淹れ、ついでにヤンさんにも出して、ヤンさんが何かやたらほっとした顔でお茶を飲むから、ちょっと水を向けたらユリアンがいなくなって淋しい、そろそろ散らかり方もひどくなって来てどこに何があるかまた分からなくなってる、どうしようとか言うから、まあ私もどうせ行くところもないし、手伝いましょうとか、ヤンさんのほっとした顔にほだされて、家の片付けを手伝い、ユリアンは時間がなくてできなかった、整理した書類を本にして目録作るところまでやって、ふたりはいつまでも仲良く暮らしました。ユリアンとカリンちゃんは時々子どもを連れて遊びに来るけど、来るたび「どうしてあんたがここにいるの!!!」ってシェーンコップ先生とほのぼの親子げんかをするとかそういう。孫たちはシェーンコップ先生にも懐いてるので、あんまり無碍にもしないカリンちゃんとか。そしてヤンさんは、「・・・おまえの子と言うことは、わたしにも孫と言うことになるのかな」とか照れくさそうに言うヤンさんとかそういう。ヤンさんはこっそり魔術で、ユリアンとカリンちゃんと子どもたちの幸せを守ってるとかそういう(本にされて整理できてるおかげで、そういうのもすぐできるようになりました。めでたしめでたし)。
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