楽園でぜひやりたいんだけど、よったんが、自分が読むといいってキリコに選んで渡した本を、キリコが割りと律儀に読んでて、でもよったんの世話してる片手間だし、そもそも読書の習慣がないので読むのが割りと遅い。で、進行状況が鋏んであるしおりの位置で大体分かって、よったんは、「ああ、今あの辺りを読んでるところかな」とか思って、キリコのために自分が選んだ本を、キリコが生真面目に読んでくれてるってのにひそかに萌えてて、で、ある日、そのしおりの挟まったところを開いてちょっとそのページを読んで、キリコの視線がたどった字の並びとか、指先がページに触れたところとか、そういうので、直に一緒にいるよりもキリコを近く感じて、ああ自分はあの青年兵に魅かれているのだって、ものすごく深く自覚するといいなあって(自覚は当然あったけど、それ以上に、と言う感じで)。
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