コプヤンははっきりと正式に結婚しそうだけど、フェルオベは、何となくフェルナーがオーベルシュタインの立場を憚って、事実婚で結構、隠れた愛人で結構、みたいな感じになる気がした。オーベルシュタイン的には自分の配偶者や愛人が同性で、しかも自分の部下であると言うことは大変どうでもいいことなんだけど、オーベルシュタインがそういう態度だからこそ、ま、わたくしは日陰の身で十分ですのでって1歩引いた態度を取りそう。そう言うならそうしようって素直に言うオーベルシュタイン。でも絶対、「気が変わったらすぐに言うように」って付け加えるのを忘れない。そして多分、弁護士にきちんと話を通して、正式の配偶者と同じ権利(相続とかそういうの)をフェルナーに与えるようにすでに準備してるとかそういう。そしてアレだ、最後の最後の死に際に、使用人とかひとりひとりに礼を言った後で、フェルナーの手を取って、私によく尽くしてくれた・・・って最後の最後に妙に優しいことを言ってから死ぬんだよ200歳くらいで。フェルナーはその後多分50年くらい、適当に相手を替えつつ、オーベルシュタインが残してくれたものを大事にしながら基本的にはひとりのまま生きて、「わたしの時にはあなたが迎えに来て下さるんでしょう」って朝目覚めないまま、みたいな感じとかそういう。迎えに来たオーベルシュタインと手を繋いでヴァルハラに行けばいいと思う。オーベルシュタインは、ずいぶんと長かったではないかってぼそっと言うんだけど、「わたしが長生きした方が、閣下もお喜びだろうと思いまして」ってにっこりいつもの笑顔で言うフェルナー。
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