ヤンさんもシェーンコップ先生も、自他の境がはっきりしてると言うか、混同することがないと言うか、その境界線のかっちり具合がある意味かっちりし過ぎで、特にヤンさんのは精神病質の域(今時で言うと障害)に入るんじゃないかと思ったりするんだけど、そういうふたりが互いに対してはその自他の境の溶けるような感覚があって、でもまあ当然ながら自分たちの通常でその境をほんとうに溶け合わせることはしてなくて、でもヤンさんが逝った時に、シェーンコップ先生は、自分の手足が引きちぎられたみたいな感覚になって、内臓をごっそり奪われたみたいな気持ちになって、それで初めて、自分がヤンさんを物理的に自分の片割れと考えてたってことに気づいたんじゃないかなあとか思った。ヤンさんも、ヴァルハラで同じことを考えてて、何だか体が、悪い意味で軽くてあやふやで頼りない気がするよ・・・とか思ってたり。とかそういうコプヤン。
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