志摩さんが自分に、惚れてるんじゃないけど、同類嫌悪な情があるって当然見抜いてて、志摩さんの孤独につけ込もうとしたり、それを逆手に取って、志摩さんが面会に来るのを、自分がそこにちゃんと閉じ込められてるって確認に来てるって分かってるのに、誤解してる振りで、「オレみたいな人間のクズに、会いに来てくれるの刑事さんだけやん」とかって、ほだされたような振りをしてみっともなく泣き出したりして見せたり。志摩さんは顔色ひとつ変えず、「やめとけ、おれには通用しない」って冷たい声で言うから、「もう、志摩ちゃん冷たい」ってケロって涙で濡れた顔のまま狡猾に笑ったりとか。「でもオレがここにいる限り、志摩ちゃんオレのこと殺せへんな。残念やなあ。あん時、なんでオレのこと殺さへんかったん? 殺したら何も心配もせんでええかったやん」とか挑発されるけど、何とか耐えたら、「志摩ちゃん、オレに惚れとるもんな、惚れた相手は殺せん程度に、優しい人やもんな志摩ちゃん」とか言われて、思わず激昂して目の前のガラス割りそうになる志摩さんとか(割れない)。そういう風に毎回感情的に振り回されると分かってても、久住に会いに行って、ガラス越しにしか面会できないこと、そのガラスが絶対に壊れないこと、を確かめずにはいられない志摩さんと、そんな志摩さんを黙って見守る桔梗さんと陣馬さん。そして面会の後は決まって無口になる志摩さんに、相棒、ってメロンパン差し出す伊吹さん。
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