特に有名でも何でもない砂漠の王族のヤンさん、いつもの如く混血で親族に疎まれて、まあその辺りで静かにしてなさいと、食い扶持分くらいは石油の出る辺りをもらって、後は放置のヤンさん。色々あって、暴れて言うこと聞かない奴隷がいると押し付けられて、まあシェーンコップ先生なんですけど、ヤンさんは奴隷とかいらないよーまあ本棚の埃を払ってくれる人がいてくれたら嬉しいけどくらいで、しかしまあ奴隷とは言え人間だから何か食べさせないと死んじゃうよねって最低限は何とかしようとはする。ヤンさんは自分が混血だし、奴隷とかほんっとどうでもいいので、「君、どこか行きたいなら行ってもいいよ。奴隷の身分を何とかしたいなら、まあ多分何とかできないこともないし」とか適当なことを言ったりする。まあ奴隷の身分を解消するのはできなくもないんだけれども(一応王族ではあるし)。シェーンコップ先生は、奴隷とは言え、以前はそれなりの立場の人だったわけで、奴隷扱いに屈してたまるかってこれまで来たけど、自分を普通に奴隷扱いしないヤンさんに、妙な人だって思って、まあそこから始まる恋(お約束)。ヤンさんは多分、君がいると本棚の上に手が届いていいなくらいの感じで。そのうち、奴隷をやめるの、わたしと結婚するのが手っ取り早いかなあと言う、ものすごい手抜きを考えついて、そしてめでたしめでたしと(オチはない)。
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