ロイ氏とヤンさんだと、シェーンコップ先生以上にヤンさんの頭脳に惚れ込んで、その脳みそを手に入れるために本体もしょうがないからって感じで、なりふり構わないロイ氏、的な。その過程で、脳みそを手に入れたつもりで現実にはそんなこと不可能なわけで、どうしても手に入らない、脳みそ込みのヤン・ウェンリーと言うまるごとの存在に固執してゆく羽目になるロイ氏とか。ロイ氏はきっと、その頭脳だけが欲しいって言いながら、だからって培養液に漬けられたヤンさんの脳みそだけでいいのかってその事態に直面したら、違うこれはヤン・ウェンリーではないって言いそうじゃん。ヤンさんの脳みそに惚れて、でも脳みそを欠いてはヤンさんではないし、脳みそだけはヤンさんではないと言う、本人まるごとを欲しがるしかない事態になって、他人の存在をそういう風に、まるごと求めると言う経験のないロイ氏、ただただ戸惑うだけ、みたいな。
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