賄いが美味いと評判の庶民的なレストランローゼンリッター、そこにやって来た、税務署員のヤンさん。過去7年分の確定申告を洗いざらい見直しと言うので、RRが提出した書類と、さらに必要と言うのでヤンさんが出してもらった書類の山に囲まれて、レストランの事務所で肩身狭くしながら書類と格闘の毎日。まあお互い仕事だしと、よそよそしくはしながらもそれなりに平和に対応して、1日目は午後にヤンさんにコーヒーはいかがかと訊く、夜担当で出て来たばかりのシェーンコップ先生。「コーヒーは飲まないので、できたら紅茶を」と言われて、あー遠慮しないタチかと思いつつ、紅茶を淹れて持って行くシェーンコップ先生。ああ美味いなーと、書類の山の向こうでひと息つくヤンさんに、税務署員にしては人の良さそうなと思うシェーンコップ先生。昼担当のリンツさんに、「あの人には紅茶を出せ」と言っておく。3日目の午後くらいに、やっと調査が半分くらい進んで、この調子だと今週いっぱい掛かるかなあみたいな話もするようになる。で、その日の夕方遅く、ヤンさんが終わって帰ろうとすると、良かったらうちの賄いでも食べて行きませんかって、夕食を出してくれるシェーンコップ先生。あ、美味いってばりばり食べて、食後の紅茶も堪能しまくって、「調査が終わっても食事に来ていいかな」とかつい言っちゃうヤンさん。そして最後の日まで夕食が続く。さて、最終日、終わってみたら実はレストランに対して返還金が出ると言う結果になり、いやあ、全部調べ直した甲斐があったなあと笑うヤンさんに、「貴方の上司に、ちくちく嫌味でも言われるんじゃないですか」ってシェーンコップ先生が言ったら、「わたしの給料にはまったく関係ないからね」ってまた笑うヤンさん。その返還金で奢りましょうって、食事に誘うシェーンコップ先生と、まあそのまま付き合いの続くヤンさんとかそういう。
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