ヤンさんは、ユリアン以前は自分が矛盾してると言うことをはっきりと言語化することができなかったんじゃないだろうか。自覚はあったけど、それほど問題化もしてなかったと言うか。ヤンさんの自覚度的には、赤は好きだけど赤いピーマンは嫌い程度で。それがユリアンと出会ったことで、社会的弱者に直接に触れ合って、自分の軍人の立場を改めて思い知る、同時に、大事に思うユリアンのために(軍人でありただの男であり今は父親である)自分が何ができるのかと、真剣に、机上の空論でなく考え始めたとかそういう。しかしまあ、軍人として口にするのはまずいこととが多々あるわけで、それがヤン艦隊が編成されてからは、ダダ漏れにはしてないけれども、シェーンコップ先生に、矛盾の塊って言われる程度には見えてたと言うような。まあ、そういうシェーンコップ先生も矛盾だらけですけどー。あれは同類を嗅ぎ分けただけじゃないかと今思った。矛盾と言うのが、ある意味では人間らしさと同義ではないか、だからこそ、その矛盾をヤンさんは正そうとはしてなかったと思うし、シェーンコップ先生はそういう、ヤンさんの人間らしさの部分にも惚れてたんだと思うしー。
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