人間らしい感情を持つのは大事と思いつつ、キリコはそれを取り戻して、果たして幸せだったんだろうかとふと考える。フィアナに出逢って、ふたりで一緒に人間であるとはどういうことかと言うのを模索して、結果的にキリコはフィアナを失って、そして「喪失の悲嘆は、それでもないよりはまし」って思えたんだろうか。失うなら出会わなければよかったって、一瞬でも思わなかったろうか。それでも出逢えて良かったと思えるほど成熟する時間はなかったような気がするんだ・・・フィアナは迷いながらも、それでも出逢えて良かったって思いそうな気がするんだけど。その辺キリコは未熟な段階でああいう別れが来てしまったと言うか。
|