冷静に考えて、子どもたちを焼き殺しても平気、自分の理想のために人間の尊厳とか紙切れより軽く扱うのも平気、味方同士を(肉体的に)争わせて、より強い方を選ぶと言う非人間性に疑問も抱かない、と言うよったんが、キリコに対してだけは完全に我を失う、と言う、あの狂いっぷりがほんとすごい。そういうよったんを描いて、そしてキリコはあくまで冷ややかって言う、何かもうそういう対比がたまらんのです。よったんは完全に大人の男で地位も権力もあって、それなのに下っ端のAT乗りの青二才に狂うとか、吉川御大、一体なんでそんなこと思いついたんですか。何もかもエロ過ぎる。吉川御大は、別に耽美とかエロスとか求めてああいうの書いたわけじゃないと思いますが、あの人はもう心底そういうタイプの人なんだろうなあと。何書いてもああなると言うのか。ペキリと言う深海に心地良く沈んでゆく。ぶくぶくぶく。
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