どっかのサドに、死なないし傷がすぐ治るってので、「それ楽しいじゃん!」って拉致監禁されて、ナイフで切られたり針刺されたり、ピアス着けられたり、そらもー盛大にあれこれやられて、人体改造の域まで行った辺りでごちゃごちゃあってシャッコのいる一群に助け出されて、体中に着けられたピアスとか鎖とか全部丁寧に、なるべく痛まないように外してもらって、傷の手当てしてもらうキリコ。外したピアスとか、実はけっこういいのがあって、シャッコが「これはどうする?」って訊くのに、キリコは見たくもないって感じに「おまえの好きにしろ」って返して、シャッコは捨てようかなって思ってから、とりあえず全部きれいにして、そういうの溶かして別のものに細工する人間に渡して、全部溶かすところまで見届けてから、代わりに受け取った金をキリコのところに持って行く。「金はいくらあっても困らない」ってシャッコは言うし、それはそうだってキリコも思うんだけど、自分の体売った代金みたいで、何か複雑なキリコ。別にそう言うのじゃなくて、あの男から取った慰謝料と思えばいい、みたいに、珍しく俗なことを言うシャッコに、自分を慰めてくれてるんだなってやっと思いつくキリコ。
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