トム・ベレンジャーの野獣教師と言う映画のことを初めて知ったんだけど、いやシェーンコップ先生はアラン・ドロンって心に決めてるけど、80年代後期辺りのベレンジャーは色々ど真ん中なんだ。野獣教師は96年だけど、何かこう、プラトーン以降、いわゆる傭兵だの戦場帰りだのの役が増えて、そういう凄みを漂わせる役ばっかりになったせいか、静かな佇まいにでも肩から漂う近寄りがたい空気と言うのが何か・・・シェーンコップ先生・・・。もっともベレンジャーは思った通りアイリッシュなので、顔立ちとかの系統はまったく違うんだけれども、受ける印象と言うのが、個人的にすごくシェーンコップ先生。見たことはないが、初期の出演作で男娼役で男性とキスしたりもあったそうですよ。って画像検索して若い頃見たら、あーこれは保護欲そそられますわーな儚さ。大型犬の雑種の子犬の捨て犬って感じ。役者としての個性と言うのはその辺りで止まってしまった感(この辺、プラトーンで共演したウィレム・デフォーとの役者としての個性の差か)なんだけど、自分はベレンジャーは結局山猫通らないままなので、プラトーン前後で止まっている。無印LOにも出てたことがあるんだけど、彼らしいと言えばそのままの、ねじれたところはない配役だった。アラン・ドロンなシェーンコップ先生は、多分男性も近寄りがたいか憎悪するかのどちらかじゃないかと思うんだけれども、そこにベレンジャー要素が加わると、お茶目で親しみやすさが爆裂になるんだ。見た目ゴージャスなのに全然それを鼻にかけない気安い人と言う感じ。そして必要な時には凄みを持ち出して相手をきちんと威圧威嚇すると言う。シェーンコップ先生を知らない人はアラン・ドロンと思い、知ってる人にはベレンジャーになるって感じ。あープラトーン前後のベレンジャーに、コメディー要素はないけどそこそこハートフルな探偵ドラマとか誰か撮って欲しかった。お金持ちで、自分もそれほど才能はないけど芸術家の、いい人なのか悪い人なのか今イチ分からないけど、ベレンジャーにはそこそこ協力的なウィレムとか出して。そして街のチンピラで情報屋のダニエル・ディ=ルイス。できたらロングヘアで。さらにCatwalkまんまのKeram Malicki-Sánchezとか出して!!!!!! あー吐いてすっきり。
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